アリグモ 2020.7.29

アリグモ? アリなのでしょうか?クモなのでしょうか?
正解は、クモです。ハエトリグモ科のクモでこのなかまは巣をつくりません。歩いて小さな昆虫を探し食べています。家の中の壁や天井を歩いているクモはこのなかまです。
アリグモは、見た目がアリにそっくりなのでアリグモという名前がつきました。こういうのを擬態(ぎたい)といいます。

見分けるためには、まず、足の数を数えましょう。昆虫は6本、クモは8本です。もう一つの見分け方は、からだがいくつの部分に分かれているかを数えましょう。昆虫は、からだが頭部、胸部、腹部の3つの部分に分かれているのに対して、クモは頭胸部と腹部の2つにしか分かれていません。でも、アリグモはこの2つを見事にまねしています。まず、足ですが、よく見ないと前の2本は昆虫の触角のように見え、6本足に見えるのです。からだの方は、頭胸部がすこしくびれていたり、模様が入っていて、頭部と胸部に分かれているように見えるのです。実に巧妙です。だまされないようにしましょう。

なぜ、アリのまねをしているかは、2つ説があります。1つは、アリに近づき捕食するため、もう一つは外敵から身を守るためです。ですが、本当のところはまだよくわかっていません。研究してみるとおもしろいかも知れません。

このアリグモは、副校長先生の机の中から出てきました。からだがちょっと赤っぽく、ヒアリにとてもよく似ています。ヒアリは毒があり、かまれると大変危険なので心配しましたが、アリグモは人にとっては無害です。ネットで調べてみたら、「アリグモとヒアリの見間違いにご注意!」という環境省提供のポスターがありました。やはり、似ているので間違える人が多いのでしょう。

アリグモ.jpg

アリグモとヒアリのポスター環境省.png

更新日:2020年08月02日 15:59:59